「わんちゃんに負担の少ないトリミングを」と、どこのサロンでも謳っているよく聞くフレーズがあります。
でも、その解釈はサロンによってまちまち。
私が考える負担の少ないトリミングは、さっさと終わらせてあげることです。
奇抜なカットをしたり、毛染めをしたり、リボンを付けたりというのをしません。
例えば、腰にハートをハサミで作るとなると時間が掛かりますが、作らなければバリカンでシュッと終わります。
ハート形成中もわんちゃんは文句も言わずに立ちっぱなし。
セミナーなどでこういう子たちを見ていたら、心苦しくなってしまったのです。
わんちゃんは、奇抜なカットをしなくても充分に可愛いと思いませんか?
想像してください。
動きたいのに、じっと大人しくしていないといけない。
その上、何をされているのかよく分からない。
普段は好きに動き回ったり寝たい時に寝たりしているのに、これは何事かと思うかもしれません。
このような状況だと人間もわんちゃんも、つらいし疲れるのは一緒だと思いませんか?
だからこそできるだけ早く終わらせてあげたいのです。
と言っても、雑に扱っては本末転倒。
少しでもわんちゃんが嫌がらない方法を探りながら、1頭1頭向き合います。
驚くほど1頭1頭嫌がるポイント、大丈夫なポイントが違うんです。
1回2回のトリミングでは見出せなかったことが、回数を重ねることで見えてくることが多々あります。
また、早く終わらせるためには飼い主さんのご協力も不可欠です。
トイプードルが3か月に1回トリミングするのと、1か月に1回トリミングするのとでは、時間の掛かり方が全然違います。
洗う毛が多い、乾かす毛が多い、切る毛が多い、というだけで時間はとんでもなく掛かりますし、3か月も経てば毛玉もすごい子が多いです。
ごりごりの毛玉を取るのは危険も伴うし、膨大な時間が掛かります。
何より、こんな状態で毎日過ごしていたのかと思うと、可哀想で見ていられない。
うちの子ミラ(トイプードル×マルチーズ)は2週間に1回ペースでトリミングしているので、1回に掛かる時間は他の子の半分ほどです。
2週間に1回とは言いませんが、どの犬種もせめて4週間に1回のトリミングをオススメしています。
負担が少ないトリミングに近づけるように、
また、わんちゃんが清潔で快適な状態で日々過ごせるように、
ぜひ考えてみていただけないでしょうか。
大切なあなたのわんちゃんのために。